FEM解析モデルの基本とfemSI.xlsの使用方法

図は地面に固定された柱の上端に200kNの水平力が作用している例題です。これをfemSI.xlsで解析するための解析条件ファイルの作成方法を説明します。


FEMモデルの概略

FEM (Finite Element Method:有限要素法)とは構造物を線材や面材にモデル化し,応力や変形を求める手法を言います.
線材によるモデルの場合は,柱・はりなどを線材に置換します.
それぞれの部材は,節点とそれをつなぐ線材からなっています.

FEM解析用のモデルには@節点条件,A部材条件,B境界条件,C荷重条件が必要となります。

@接点条件
 節点とは部材の両端の点のことです。それぞれの節点には接点番号,接点の位置の情報が必要です。
A部材条件
 はり,柱など構造物を構成する部材の条件。部材番号,部材両端の接点番号,部材の断面積・断面二次モーメント,部材の材料のヤング率の情報が必要です。
 断面二次モーメント:部材の曲がりにくさを表す指標。部材断面の幅×部材断面の高さ/12
 ヤング率:材料の堅さを表す指標。N/cm2の単位を持つ。

B境界条件
 構造物はどこかの接点で地面と接しています。これを支点といいます。支点がどのように地面に固定されているか指定します。支点となる接点の節点番号と固定条件の情報が必要です。

したがって,解析モデルは例えば下図のようの接点番号と部材番号を持ちます。


 @は部材番号,1,2は節点番号です。節点の位置はcm単位の座標で表します。


ファイルの作り方

femSI.xlsを開いて,解析モデル選択ボタンを押してください。
femSI.xlsと同じフォルダーにcolumn1.txtがあるのでこれを読み込みます。
 すると,下図の画面になります。

単位はcmとNです。

解析モデル名,ファイル名と要素数

解析モデル名
 セルB5に解析条件などを書いておく。なくてもよい。

保存用ファイル名
 この解析条件を使ってfemSI.exeで解析したいときの解析条件ファイル名
 データ保存ボタンを押すとこのファイル名で解析用データが保存される.

要素数定義
 節点:節点の個数
 断面特性:部材断面の種類の数。断面形状・材料定数は50x50cmだけなのでこの場合は1
 部材:部材の個数
 節点荷重:荷重が作用する節点の個数
 境界条件:支点の個数

節点条件と断面特性


要素定義
 節点番号:各節点の節点番号と座標位置
 断面特性:部材断面特性を特性番号とともに指定する。

部材条件と荷重条件

部材番号:部材両端の節点番号,部材の断面特性がどの特性番号か示す。
荷重:荷重が作用する節点とその大きさの指定。右向き(水平),上向き(鉛直),反時計回り(モーメント)を正とする。荷重をかけたい場所には必ず接点を設ける。

境界条件


支点の固定条件を示す。水平,鉛直,回転方向について変位(移動)を固定するなら1,変位を許すなら0とする。

ボタン

解析モデル選択:既存の解析条件ファイルを読み込む.フォルダーはエクセルの使用状況で異なる.
データ保存:解析条件ファイル名を指定してファイルを書き出す。フォルダーは,femSI.xlsと同じ.
データクリアー:すべの解析条件を消す。
解析実行:構造解析を実行する。結果は図示されない。


解析結果の説明

数値の表現について
 1.0E-01 は1.0x10-1を表す

変位
 u:水平変位(右向きが正),v:鉛直変位(上向きが正),θ:回転角(反時計回りが正)

応力

 節点1を左,節点2を右にして部材を水平に置いて,計算結果と照らし合わせる.
 応力の符号はここを参照する.
 
 軸力について
   N1,N2はそれぞれ左(節点1)と右(節点2)の節点の軸力.右から左が正の向き.
 
 せん断力について
   Q1,Q2はそれぞれ左(節点1)と右(節点2)の節点のせん断力.上向きが正の向き
 
モーメントについて
   M1,M2はそれぞれ左(節点1)と右(節点2)の節点のモーメント.反時計回りが正の向き

 

トラス・ラーメン構造解析
☆ 解析モデル定義 ☆
○節点
節点番号 x[cm] y[cm]
1 200 0
2 200 400
○断面特性
特性番号 断面積[cm^2] 断面二次[cm^4] ヤング係数[N/cm^2]
1 2500 520833.3438 210000
○部材
部材番号 節点1 節点2 断面特性
1 1 2 1
○荷重
節点 Fx[N] Fy[N] M[N×cm]
2 20000 0 0
○境界条件
節点 u v θ
1 1 1 1
☆☆解析結果☆☆
○変位
節点 変位u[cm] 変位v[cm] 回転変位θ{Rad]
1 0 0 0
2 3.900952409 0 -0.014628572
○部材応力
部材 節点1 節点2 N1[kN] Q1[kN] M1[kN×cm] N2[kN] Q2[kN] M2[kN×cm]
1 1 2 0 20 8000.000599 0 -20 3.44698E-13
○解析最大値
δ M[kN×cm] Q[N] N[N]
3.900952409 8000.000599 20 0